Fe / 鉄分

エビデンススコア

9.0 / 10

ミネラルヒト試験あり

ヘモグロビンの構成成分として酸素運搬を担う必須ミネラル。女性・菜食者に欠乏が多く、疲労・集中力低下・貧血と深く関連する。

鉄は体内に約3〜4g存在し、その65%がヘモグロビンに、10%がミオグロビンに含まれます。酸素の運搬・筋肉への貯蔵・細胞呼吸(電子伝達系チトクローム)に不可欠な役割を果たします。 鉄欠乏は世界で最も多い栄養欠乏症であり、特に月経のある女性・妊婦・スポーツ選手・菜食者で欠乏リスクが高いとされます。潜在性鉄欠乏(貯蔵鉄フェリチンの低下)の段階でも疲労感・集中力低下・脱毛が生じることが知られています。鉄補給はフェリチン値と血清鉄を確認した上で必要量を判断することが重要で、過剰摂取は酸化ストレスを増大させる可能性があります。

推奨摂取量

10〜36 mg

注意事項

必要性が確認されてから補給してください。過剰な鉄は酸化ストレスを増大させます。便秘・黒色便は摂取中に起こりえます。小児の誤飲による急性中毒に注意してください。

薬物相互作用

カルシウム・亜鉛・マグネシウムとの競合吸収があります。ビタミンCと同時摂取すると非ヘム鉄の吸収が向上します。テトラサイクリン・フルオロキノロン系抗生物質との相互作用に注意してください。

型の違いと選び方

型・形態特徴こんな方に向いている
ヘム鉄動物性食品(肉・レバー・魚)に含まれる形態で吸収率が最も高い(15〜35%)。胃腸への刺激が少なく、他の食品成分による吸収阻害を受けにくいのが特徴。吸収率を最優先したい方・胃腸が弱い方
非ヘム鉄植物性食品・多くの鉄サプリに含まれる形態。吸収率は2〜20%とヘム鉄より低く、タンニン・カルシウムなどの影響を受けやすい。コストが低い製品に多い。コストを抑えたい方・ビタミンCと一緒に摂れる方
キレート鉄(グリシン酸第二鉄)アミノ酸(グリシン)と結合したキレート型で吸収率が高く、非ヘム鉄より胃への刺激が少ない。硫酸第一鉄のような強い胃腸刺激を避けたい方に選ばれます。胃腸が弱い方・非ヘム鉄で不快感があった方

よくある質問

鉄サプリはいつ飲むのがいい?
ビタミンCと一緒に摂ると吸収率が高まるとされています。空腹時の摂取は胃への刺激が強くなりやすいため、食後摂取が一般的です。コーヒー・緑茶・乳製品は鉄の吸収を阻害する可能性があるため、これらの摂取とは時間をずらすことをお勧めします。
鉄サプリで胃が痛くなるのはなぜ?
鉄(特に非ヘム鉄・硫酸第一鉄)は胃粘膜を刺激しやすいことが知られています。ヘム鉄やキレート鉄(グリシン酸第二鉄など)は胃への刺激が少ないとされています。胃が弱い方はヘム鉄またはキレート型を選ぶか、食後摂取に切り替えることで改善する場合があります。
鉄とビタミンCを一緒に飲んだ方がいい?
ビタミンCは非ヘム鉄を吸収されやすい形に変換するのを助けるため、同時摂取は吸収率の向上に有効です。食品では鉄を含む葉物野菜とビタミンCを含む食材を一緒に摂ることが推奨されています。サプリでも同様の考え方が適用されます。
ヘム鉄と非ヘム鉄の違いは?
ヘム鉄は肉・魚など動物性食品由来で吸収率が高く(15〜35%)、胃への刺激も少ないのが特徴です。非ヘム鉄は植物性食品や鉄剤に多く含まれ吸収率は低め(2〜20%)ですが、コストが低いです。鉄欠乏を効率よく補いたい場合はヘム鉄または高吸収型が選ばれやすいです。